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JOIN ブログ「日々是吉日」
今日から活かせるBtoB PRのノウハウや事例をお伝えするブログです。

大型コンピューターが業務用から家庭向けになり、そしてパーソナルに。さらに、スマホとなって手のひらに収まりました。価格も手ごろに、使い勝手も性能も良くなります。

プロジェクターもOHP(若い人はごぞんじないでしょう)に替わって登場して、大企業の立派な会議室から、たくさんの中小企業やベンチャーに当たり前のように普及しました。ただ、小型化は進んだものの形状はあまり変化がありません。

キックスターターでユニークなプロジェクターが人気を集めているようです。電球のようなソケットで、家庭用の照明につけてしまおうというアイデアです。商品化が楽しみです。

部屋のインテリアとしてディスコのようにライトアップしたり、立体化した映像を投影しても面白いでしょう。電車や飛行機が部屋の中を縦横無尽に動き回ったら子供が喜びそうです。

 

「共創 きょうそう」とは、近年、使われるようになったマーケティングキーワードです。まだ、新しいキーワードなので辞書やパソコンの文字変換をしても出てきません。

アメリカの経済学者 C・K・プラハラード氏(米ミシガン大学ロス経営大学院教授)が2004年に著書「価値共創の未来へ―顧客と企業のCo‐Creation / The Future of Competition: Co-Creating Unique Value With Customers」で提唱した概念です。ちなみに、このプラハラード氏は「コアコンピタンス」を提唱したことでも有名です。残念ながら5年前の今日、4月16日に亡くなりました。

「経営学の概念」というと、一般の人には縁遠いものと捉われてしまいますが、実は私たちの生活と密接な関係にあります。一人の学者が発表して多くの人たちが賛同、ヒットする概念が生まれると、それは国境を超え世界中に伝播していきます。まず、世界中のマーケッターが注目して、次に経営者が企業戦略に取り込んでいきます。コカコーラ、Apple、IBM、ネスレ、トヨタ・・・そういった世界的な企業がその概念をベースにした商品やサービス、宣伝を一斉に展開してくるわけです。

発表から少なくとも5年、ほとんどは10年以上の年月の中で研磨され、それぞれの企業でカスタマイズされ、世の中に広がっていきます。私たちは知らずうちに、生活に溶け込んだものを経験するわけです。

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さて、話を「共創」に戻しましょう。

~企業は製品やサービスを売るだけでなく、顧客の声にも注意を向けなければならない、とはこれまでにも言われていたことだが、それもあくまで顧客の声を聞いてそれを生かすという企業主体の考え方。 本書ではさらに踏み込んで、これからの時代、顧客と一緒になって価値を生みださなければ企業は競争に生き残れないと説く。つまり「企業主体の価値創造」から「顧客中心の価値共創」の時代へという新しいパラダイムを提示する。~Amazonの解説より

「これが共創だ」という明確なカタチがあるものではなく、行動や方向性の姿勢や考え方です。カタチはそれぞれの企業の活動の結果に現れます。上記の解説で述べられているように、ユーザー参加型のコラボ商品開発がわかりやすい例です。しかし、ユーザーを集めて、グループインタビューをして、商品開発に活かすというレベルから「共創」はもっと踏み込んだものです。事業モデルそのものに企業と顧客(ブランドファン、パートナー企業、地域市民など幅広い人々)が一緒に価値を高めあっていく企業活動です。

例えば、ストックフォトでは共創が実践されています。ストックフォトとは、魅力的な写真素材を使いたい時に自前で撮影するのではなく、費用を払ってすでにある写真素材を購入できるサービスです。巷にあふれるたくさんの広告や、テレビ番組の参考画像で使われています。「Photo: Getty Images」のようなクレジットをご覧になっているのではないでしょうか。

ストックフォト自体の歴史は長くフィルムカメラの時代から存在します。当時は一部の専門カメラマンが撮影した写真素材が提供されていました。カメラがデジタル化してインターネットが普及するようになってから、たくさんのプロカメラマンが参加するようになって爆発的に素材点数が増えました。さらに、近年の機材の高性能化や販売支払いシステムの充実で、より多くのカメラマンが加わっています。ハイアマチュアと呼ばれる上級者や、プロシューマと呼ばれるアマチュアとプロの汽水域の人々です。

費用を払う限りは、品質はもちろん高いレベルのものが求められますが、固定概念に縛られない新鮮な表現が重要です。同じようなレベルのものであれば「まじめでキッチリした写真」よりも「目新しく魅力な写真」の方が注目されるのは当然です。

プロシューマーは販売することで利益を得ることができます。それを糧に生活をしていける人は少ないかもしれませんが、自分の写真作品が企業のWEBや広告に利用されるという承認欲求は充分に満たすものです。

ストックフォトの企業側は、よりレベルの高いたくさんの写真作品(素材)が集めるように、プロシューマーの支援をしています。無料で写真講習会をするような取り組みもされているようです。まさに、一緒に価値を高めあっていく企業活動です。

今後、様々な業種や分野で共創が取り組まれていきます。JOINでも事業モデルそのものに関与する共創プロジェクトを手掛けていきたいと考えています。

 

JOINでは顧客企業のコンテンツを作成公開する仕事をたくさん手掛けています。フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、そして自前の情報サイト(Owned Media)などに向けて記事/写真/映像を作成編集して発信しています。 コンセプト企画からメディアサイト構築、ライターやクリエイターチームの運営などを担当しています。

例えば、コーラを好きな人に毎日コーラの宣伝ばかり届けても嫌われてしまうかもしれません。それよりもコーラを好きな人が、気にいるであろうライフスタイルやカルチャーの情報を届ける方が喜ばれるのは間違いありません。自社のことを「私に刺激を与えてくれるお気に入りの存在」として捉えてくれるのです。

JOINの顧客はその意義と効果を理解して多額な予算を投下しているわけですが、このような事例をお話してもなかなか理解いただけないことも多いのが事実です。

「なぜ、企業が自社の商品に直接関係のないと思われるようなコンテンツをお金を掛けて提供するのか?」

それは当然の疑問です。その答えが映像にとてもわかりやすくまとめられていたのでご紹介します。

JOINでも一般消費財(BtoC)に限らず、専門分野や業務領域にもコンテンツマーケティングは2015年~2020年ぐらいにかけて日本でも本格的に広がっていくと予想しています。

 

先日、JOINではインタビューの撮影用にピンマイクを購入しました。その購買行動を整理してみました。

まず、「デジタル一眼レフカメラで、収録したいインタビューにどのメーカーの、どの商品が良いのか?」 そんな疑問が沸きます。そして、「インタビュー 撮影 ピンマイク デジタル一眼」というキーワードで検索します。いくつかの情報サイトがヒットして、どうやら「オーディオテクニカ」の商品が評判が良いと知ります。

次に、メーカーサイトを覗いてみると4種類の商品があるようです。それぞれの商品にこんな説明が書かれていました。

デジタル録音機器対応の高音質超小型マイクロホン。プラグインパワー方式※1/ LR44電池の2電源方式。3極プラグ採用でパソコンにも使用可能。2ウェイホルダークリップで利用シーンを選ばず設置可能※2。堅牢でスタイリッシュかつ外部ノイズを低減するメタルボディ。ウインドスクリーンが風など雑音低減に効果を発揮。

・・・必要な情報ではあるのですが、「どの商品が良いのか」という疑問は解消されません。また、ピンマイクにはモノラルとステレオの2種類があります。「どちらが適しているのか」という疑問も残ります。そこでスペックを比較するためにメーカーサイトのページを行ったり来たりします。

プライベートで使うものであればこの時点で嫌になって、テレビでもつけて、検討をやめてしまうかもしれません。今回は仕事で必要なものなので根気を維持して続けます。

次に、Amazonに飛んで、価格とカスタマーレビューをチェックします。いろいろと参考になるレビューコメントはありますが、人により利用シーンは異なるので、逆に疑問が深まってしまいました。

なんとか、候補を「AT9903 と AT9901」の2つに絞込み、このキーワードで再び検索をします。すると、1本のYOUTUBE動画がヒットしました。

2つの商品を開封するところから始まり、実際にそれを比較しながら試しています。さらに視聴者に呼びかけ、コメント欄でどちらのピンマイクの音声が良かったかを投票しています。

どれだけ、Amazonやメーカーサイトを見てもわからなかったポイントが見事に解消しました!

自社サイト、外部メディア、動画・・・これらを駆使したPRが必要な時代です。企業の商品PR担当者にこのような企画力と自前で作ろうとするやる気があると良いですね。

例えば、キヤノンの業務用シネマカメラでもこんな動画がアップされています。

ちなみに、こちらはメーカー(Canon Europe)のサイトの動画。かっこよく情報発信されています。

http://cpn.canon-europe.com/content/news/canon_launches_the_eos_c100_mark_ii.do

センスが良く、新しい業態を生み続けるTSUTAYA/CCCには毎回ワクワクと可能性を感じます。以前にもこのJOINブログで湘南のTsiteをご紹介しましたが、今度は、二子多摩川に仕掛けるようです。

2015年5月にオープンするのは、その名も「蔦谷家電」

「コミュニケーション」「ワークスタイル」「エンタテインメント」「ハウスキーピング」 「キッチン」「ビューティー&ヘルス」等 ライフスタイル別にゾーンを分けて展開します。 例えば、「キッチン」なら、最新の調理家電とレシピなどの本を使用した料理の提案をし、 その料理をする時に欲しくなる雑貨や食材まで揃っている、というように 家電だけに閉じないシームレスな売場創りを行う予定です。 出典カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の求人概要 -家電のコンシェルジュ〔ライフスタイル提案〕- |【リクナビNEXT】で転職!

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蔦谷ができる街=選ばれた街というブランドができつつあります。自宅の近所にぜひ欲しいですね。楽天も2015年夏に本社を二子多摩川に移転するようなので、ライフスタイル×ワークスタイルな新たな価値が生まれます。

切実な背景としては、少子高齢化や街設備や建物の老朽化で元気がなくなる街に、再び価値を吹き込み、“職住近接”で働き盛りを呼び込め ということがあるそうです。

そもそも、玉川高島屋を中心にブランド力の高い二子多摩川がここまで注力しているのですから、近隣やさらに郊外の街は土地の価値が開いてしまい大変です。昔から大手企業の工場の城下町と呼ばれるような街は多いですが、単に企業誘致して住宅を増やすだけでは、街の価値は上がりません。そこにはやはり文化やライフスタイルが必要なのです。

 

ご相談やご提案依頼などお気軽にお問合せください。
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