日本の先をゆく、中国のインターネットプラスとは?
NHK BSに「Asia Insight」という番組があります。最近、特に面白かったのは、「中国のインターネットプラス」についての特集です。インターネットプラス(互聯網+)行動計画は、中国が国をあげて進めている戦略です。日本の総務省はこのようにレポートしています。
3 中国のICT政策の動向 (1)中国におけるICT政策
2015年3月、中国の国会に相当する全国人民代表大会で行った政府活動報告の中で、李克強・国務院総理は、「互聯網+(インターネットプラス)行動計画」を策定し、モバイルインターネット、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、モノのインターネットなどと現代製造業との結合を推進し、電子商取引、産業インターネット、インターネット金融の健全な発展を促進し、インターネット企業による国際市場の開拓を導く旨述べた。また、李総理は、当該報告の中で、「中国製造2025(中国製造業10か年計画)」を実施し、革新による駆動、知能化へのパターン転換、基盤の強化、グリーン発展を貫いて、中国は製造大国から製造強国へ変換する必要があり、工業化と情報化の高度な融合を促して、ネットワーク化、デジタル化、知能化などの技術を開発・利用し、一部の重要な分野で「先手」を取り、突破を遂げるよう努める旨指摘した。続いて同月に開催された国務院常務委員会では、「中国製造2025」を重点的に進めるべき10分野が示されており、その筆頭に「次世代通信技術(4G/5G通信、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、センサー)」が挙げられている。現時点では、「互聯網+(インターネットプラス)行動計画」も「中国製造2025」もコンセプトが示されただけで、その詳細は明らかにされていない。しかしながら、現在、中国が「大規模な投入、資源・エネルギーの高消費、数量拡張の偏重」の発展パターンを脱却し、経済の高度化、高付加価値化を目指している中で、様々な分野におけるインターネットの利活用が重要視され、特に製造業との融合が期待されていることが伺える。
簡単に言うと、ネットと実生活の経済活動をつなげようという試みです。番組の中では、街中の出店でもスマホでセキュアーな決済ができたり、中国版のuber(白タクサービス)が浸透していることや、母の手作り弁当が人気を集めていることが紹介されていました。
今から10年前、2006年頃に中国に出かけていた頃は、ガラケー(中国では何と呼んでいたのでしょう?)が主体でインターネットも外資系ホテル以外では繋がりにくい状況でした。そこから、日本を逆転して、uberもスマホ決済も当たり前になっているという話です。ここ5年ぐらい中国に出掛けていないので隔世の感があります。