対面型セミナーの終焉とオンライン型の好事例
コロナ禍で直接に顧客と対面できるカンファレンス・セミナーはほぼなくなりました。数ヶ月、数年後の将来に渡っても以前のような形式には戻ることはなく、これまでとは違った発展をしていきます。
対面のメリットはたくさんありますが、現時点ではデメリットが優っていますし、長い期間のリモートワークの影響で効率化とコスト意識(良い意味でも、過剰すぎる意味でも)が組織には根付きました。半日から1日、泊まりやはたまた海外出張までして、幕張やビッグサイトのような遠方の会場や都内の高級ホテル、アメリカの都市まで出掛けて大勢で集まることは非効率ということになってしまいました。
製品技術系のカンファレンスイベントでは会場内外でのVIP営業があるので、今後は何らかに形を変えて対面型を維持するでしょうが、マーケティングやIT系のカンファレンスイベントでは対面で集まる意義はほとんどありません。
そういった中で、多くのイベントはオンライン配信型に移行しています。場所に依存することなく視聴できるのでとても便利ではありますが、従来の講演形式をそのままネットで流しているだけなので、視聴体験として素晴らしく向上したかと言えばそうではありません。それは、個別の企業が小規模で開催しているWebinarでも同様で、見せ方の工夫はこれからの挑戦です。その一つのヒントになる動画をご紹介します。
こちらは建築資材についてのPanasonic North AmericaのYoutube動画です。TECH TALKと題して社員がモデレーターとなって、研究者との対談形式で資材の特徴や導入メリットについて語り、20分程の尺で構成されています。
この建築資材についての事前知識がない人が視聴してもとてもわかりやすく、見やすい内容になっています。二人はリモートで対談をしていて、それぞれの映像が一つの画面に合成され、それが基本になっています。そこにポイントごとの解説スライドが挿入されているので理解の助けになります。この動画に課題があるとすれば、限定されたターゲット顧客に向けているとはいえ視聴回数が少ないのと、視聴者とのQ&Aコミュニケーションをどうとっているかということです。